2023年 8月 世田谷八幡宮を訪ねて

 

 今回は地元世田谷にある世田谷八幡宮を訪問したことについて記してみたい。

世田谷八幡宮は私の息子が生まれた際にお宮参りをした神社であり、縁を感じている場所である。

 世田谷八幡宮の歴史は古く、今から約九百数十年前、第73代堀河天皇の寛治5年(1091年)、当時朝廷より陸奥守として任ぜられた源義家が幾多の苦戦を重ねた末、清原家衛を金沢柵にて攻め滅ぼし平定した。歴史上後三年の役(1087年~1094年)の世である。

 義家は戦地からの帰途、この世田谷の里にて豪雨にあい、先に進めず天気快復を待つために十数日間滞在することになった。もとより敬神の念を厚く持つ義家は今度の戦勝は日頃守神として信仰する八幡大神様のご加護に依るものと深く感謝し、豊前国(大分県)の宇佐八幡宮の御分霊をこの世田谷の地に招き、盛大な勧請奉祝のお祭りを執り行った。また、里人に対しこの御祭神を郷土の鎮守

神として厚く信仰するよう教えたと言われている。このときに士卒に奉祝相撲を取らせた事とあり、現在でも奉納相撲が神事として行われている、

 世田谷八幡宮は江戸時代に奉納相撲が盛んだったため、江戸郊外三大相撲の1社と言われる。

 江戸郊外三大相撲とは江戸期の奉納相撲が盛んだった、現在の東京の神社三社で行われていた相撲の総称である。渋谷区東にある「渋谷氷川神社」、品川区大井にある「鹿嶋神社」、世田谷区宮坂にある「世田谷八幡宮」の三社を指す。

 世田谷八幡宮には現在も土俵と円形劇場を彷彿とさせる石造の桟敷席があり、

秋には東京農業大学相撲部による奉納相撲が行われている。

 

 参考文献

 

   世田谷八幡宮ホームページ